映画・映像
映画と戦争  撮る欲望/見る欲望
占領下の映画

日本映画史叢書11

奥村賢[編]
四六判/360頁
本体3300円(+税)
ISBN978-4-916087-98-0
C1374
2009-08

映画・映像[日本映画史]


映画はなぜ戦争を描くことに熱心なのか。戦争映画はなぜ魅惑的なのか。戦時下の映画から、戦後の反戦映画、SFやアニメまで、映画と戦争の濃密で危うい関係を探究する。

【目次】
戦争/欲望/表象=奥村賢

[T]戦火のもとで
日露戦争と映画──実写映画を受容する観客の歴史性=上田学
戦争とカツドウヤ──山本嘉次郎の航空戦記三部作について=佐崎順昭
宣伝メディアとしての映画──日本軍占領下のジャワにおける映画制作と上映=倉沢愛子
米国政府による日本映画の接収と軍事利用=板倉史明

[U]記憶のなかの戦争/想像のなかの戦争
戦争責任論と一九五〇年代の記録映画=川村健一郎
ドラマの中のヒロシマ、ナガサキ=佐藤武
従軍する女性たち──『ひめゆりの塔』にみる戦争とジェンダー/植民地表象の政治学=御園生涼子
東宝特撮と戦争の影=内山一樹
戦艦大和イメージの転回=佐野明子
大島渚とヴェトナム=川村健一郎
キャメラは「こじ開ける」──『ゆきゆきて、神軍』を基点に戦争表象を横断する=石坂健治

本書をamazonで購入

【編者紹介】
奥村賢(おくむら まさる)
いわき明星大学人文学部教授/映像・映画研究
『世界映画大事典』(共編著、日本図書センター、2008年)、ヴァルター・ルグレ『アンゲロプロス 沈黙のパルチザン』(翻訳、フィルムアート社、1996年)