神山彰[著]
明治大学教授
A5判/400頁
本体5600円(+税)
ISBN978-4-916087-95-9
C1074
2009-05
歌舞伎・近代演劇
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近代演劇の「複合領域」
大衆の心性に最も影響を与え、時代の脈拍や肉声をよく伝える、新派、新国劇、宝塚、軽演劇等々の複合的、中間的なさまざまな分野の演劇は、歌舞伎の変容や新劇の盛衰とどのように関わったのか。また、劇場の明りや匂いなどから、近代の演劇空間の変貌を子細に読み解く。
[T メロドラマの誘惑]
新派というジャンル 「ヴィクトリアン・ジャパン」の島村抱月 二人のスペンサー
[U 成立期の「近代日本演劇」]
十九世紀的発想としての「我が邦の史劇」 「日本演劇史」の成立 文士劇の時代
[V 叙景の後退と変容]
翻案劇の時代 「保名」という気分 「道行」はなぜ近代に衰退したのか
[W 迷走する近代]
「スピード」の時代 「芸道物」としての新劇 占領期日本演劇の一面 表現史としてのリアリズム
[X モダン都市の観劇空間]
明治東京の観劇空間 「夜」という約束 劇場の匂い・演劇の嗅覚
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【著者紹介】
神山彰(かみやま あきら)
1950年生まれ 明治大学文学部教授 専攻=演劇学・近代日本演劇
〈著書〉『近代演劇の来歴──歌舞伎の「一身二生」』(森話社)
〈共編著〉『河竹黙阿弥集』(新日本古典文学大系 明治編 第8巻、岩波書店)
〈共著〉『歌舞伎の空間』(歌舞伎文楽講座 第6巻、岩波書店)、『三島由紀夫の表現』(三島由紀夫論集U、勉誠出版)、『近代文学の起源』(日本文学研究論文集成24、若草書房)、『時代劇伝説──チャンバラ映画の輝き』(日本映画史叢書4、森話社)ほか |
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