映画・映像
占領下の映画  解放と検閲
占領下の映画

日本映画史叢書11

岩本憲児[編]
四六判/344頁
本体3200円(+税)
ISBN978-4-916087-93-5
C1374
2009-01

映画・映像[日本映画史]


敗戦によって、それまでの制約から解放された日本映画は、どこに向かい、何を表現しようとしたのか。GHQの占領政策のもと、映画人たちが直面した課題と達成を考える。

【目次】
[T]占領政策と映画 占領初期の日本映画界=岩本憲児
剣を奪われた時代劇──股旅、芸道、そして実演=神山彰
接吻映画の勧め──占領下での模索=碓井みちこ
占領下のアメリカ映画──CMPEの6年間・日本で公開され(なかっ)た映画=濱口幸一

[U]解放された表現
女性は勝利したか──溝口健二の民主主義啓蒙映画=伊津野知多
占領期「パンパン映画」のポリティックス──一九四八年の機械仕掛けの神(デウス・エクス・マキナ)=紙屋牧子
女と男のゼロ年──『自由学校』という戦後=田添一幸
占領下の「笑い」──『シミキンのオオ! 市民諸君』とエノケン・ロッパの『新馬鹿時代』=坂尻昌平
「誰に向けて」のアニメーションか──終戦直後のアニメーション映画=胡智於(珠珠)/須川亜紀子[訳]

[V]戦後社会の風景
東宝争議・レッドパージとは何だったのか=佐藤洋
廃墟の都市空間とカメラアイ──昭和二〇─二四年・東京=佐藤洋一
時代は、誰のものか。歴史は、過去形でいいのか──半世紀後の回顧=平野共余子


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【編者紹介】
岩本憲児(いわもと けんじ)
日本大学芸術学部教授/映画史・映画理論
『サイレントからトーキーへ──日本映画形成期の人と文化』(森話社、2007年)、『黒澤明をめぐる12人の狂詩曲』(編著、早稲田大学出版部、2004年)