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黄智暉[著]
A5判/288頁
本体6600円(+税)
ISBN978-4-916087-92-8
C1095
2008.12
日本文学[近世]
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近世後期の読本作家・曲亭馬琴の作品は「勧善懲悪」の文学観を主旨としている。
本書では、和漢の文献を駆使して、史伝物読本の中でその史論を展開させる時の土台となっている馬琴の勧善懲悪観の根拠をさぐるとともに、その作品に影響を及ぼしている易学的趣向を追究する。
【目次】
第一部 勧善懲悪と史論
第一章 馬琴読本における春秋の筆法――『女仙外史』の影響を手掛かりに
第二章 馬琴読本における「雪恨」の理念――中国の戯曲論との関わりを中心に
第三章 馬琴読本における因果律の機能――『新累解脱物語』から『南総里見八犬伝』へ
第四章 『金毘羅船利生纜』の翻案方法――第二編と第三編を中心に
第二部 易学と史論
第一章 馬琴読本における易学的趣向――『美濃旧衣八丈綺談』から『近世説美少年録』へ
第二章 馬琴読本と五徳終始説――『墨田川梅柳新書』から『開巻驚奇侠客伝』へ
第三章 馬琴読本における予兆・卜占――京伝・振鷺亭と比較して
第四章 馬琴の吉凶観――『後の為乃記』を中心に
第五章 馬琴読本における変易論と勧善懲悪の交渉――『易経』積悪余殃論の影響を手掛かりに
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