デザイン・産業史
デザイン至上主義の世紀
横浜スカーフにみる近代
デザイン至上主義の世紀

門田園子[著]
四六判/392頁
本体3600円(+税)
ISBN978-4-86405-176-7
C0070
2023.5

デザイン・産業史




カラ―口絵

序 章

[T] 一九五〇年代の横浜スカーフとデザインへの認識
1 横浜スカーフ意匠保全・認定登録が始まった背景
2 繊維産業における「デザイン」「デザイナー」をめぐる言説

[U] スカーフのオリジナル・デザインを求める動き
1 横浜発オリジナル・デザイン創造への取り組み
2 コンクール、見本市の開催

[V] 世界に輸出された横浜スカーフ
1 仕向け地によるデザインの違い
2 スカーフ・デザインの特徴
3 スカーフの仕向け地・デザインの分析
4 横浜スカーフのデザインから読み解く時代背景

[W] 横浜スカーフの「創作性」──「伝統+モダン・デザイン」の考察
1 欧米での日本趣味流行──一九五〇年のテキスタイル・デザイン
2 オリジナリティの根源としての「日本」
3 スカーフにみる「伝統+モダン・デザイン」の特徴
4 「伝統+モダン・デザイン」の生まれた背景

[X] アフリカに輸出された横浜スカーフ──UAC(United Africa Company)との関連を中心に
1 横浜スカーフのアフリカへの輸出
2 UACと横浜スカーフとの関わり
3 横浜スカーフにみる民族・国家の表象
4 プリント・テキスタイルにみる元首のイメージ

[Y] 横浜スカーフ産業の衰退(一九七〇─九〇年代)──ブランド・ライセンス契約との関連を中心に
1 国内向けスカーフの需要
2 スカーフ・デザインと付加価値
3 横浜スカーフとブランド・ライセンス契約
4 ブランド・ライセンス契約の問題点
5 ブランド・ライセンス契約の打ち切りとその後

おわりに

初出一覧
主要参考文献
あとがき

 
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[著者]
門田園子(もんでん・そのこ)
大阪府生まれ。お茶の水女子大学非常勤講師ほか。専門は近代デザイン史。
お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科比較社会文化学専攻博士後期課程修了。2021年3月、博士号(人文学)を取得。
共著に“Yamanaka Sadajiro” (Britain and Japan: Biographical Portraits VIII, Leiden: Global Oriental, 2013)、「幻の横浜彫刻家具を求めて」(『海を渡ったニッポンの家具──豪華絢爛仰天手仕事』LIXIL出版、2018年)。
   共訳に『デザイン的思考──つまようじからロゴマークまで』(ブリュッケ、2007年)、『チャールズ・ホームの日本旅行記──日本美術愛好家の見た明治』(彩流社、2011年)など。
論文に「アフリカに渡った横浜輸出スカーフ──UAC (United Africa Company)との関連を中心に」『デザイン理論』76号(2020年度意匠学会論文賞)など。