松岡心平[編]
A5判/424頁
本体7500円(+税)
ISBN978-4-86405-147-7
C1095
2020.03
中世文学・芸能史
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能をはじめとする中世日本の芸能・文化研究を牽引してきた編者を中心に、文学・芸能・歴史・宗教など様々な角度から中世の魅力に迫る論集。さらに1980年代から2000年代にかけて、斬新な公演活動により能楽界に刺激を与えてきた「橋の会」の活動を振り返る。
【目次】
T 中世、迷宮への旅
継承される歌枕──御所伝来の「吉野図屏風」の情景描写をめぐって (井戸美里)
平安期天皇主催の晴儀の歌合──その舞台装置としての洲浜台をめぐって (原瑠璃彦)
ヌエ考──怪鳥の声をめぐって (沖本幸子)
高野山・谷之者の原風景──図像と文献史料からの検討 (内藤久義)
『大黒舞』と清水寺の大黒天信仰──大黒天と恵比寿の原像をめぐって (黒沼歩未)
善妙伝説と新羅の信仰習俗 (金賢旭)
『諸社口決』と密教的社参作法の展開 (高橋悠介)
コラム・ミャンマーの日本研究 (レ・レ・ウィン)
U 能、その多面体
能とオラトリオ試論──合唱・ナレーション・宗教的機能という観点から (竹内晶子)
猿楽者による「文字」論の一端──「文字」によって謡を語る (佐藤嘉惟)
世阿弥の稚児役者論とその時代 (鵜澤瑞希)
能「三山」と融通念仏 (倉持長子)
夜の雨枕うくほど音はこぼれて──金春禅竹の「雨」をめぐる試論 (井上愛)
一休宗純が能に求めたもの──能「通小町」関連詩三首の検討から (中野顕正)
観世寿夫と〈江戸〉 (玉村恭)
「現代思想」と能──一九七〇〜八〇年代を中心に (横山太郎)
コラム・能楽研究のデジタル化──海外の視点からみた電子資料の現状 (ハナ・ミガーヒ)
エッセイ・伝統文化プロデュースの現場から (濱崎加奈子)
V 橋の会、創造への道
「橋の会」という現場 (松岡心平)
鼎談・橋の会の二十四年を振り返って (土屋恵一郎・松本小四郎・松岡心平)
橋の会公演記録
付・松岡心平著述一覧
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【編者紹介】
松岡心平
東京大学教授 能・中世文化
著書に、『宴の身体──バサラから世阿弥へ』(岩波書店)、『能──中世からの響き』(角川書店)、『中世を創った人びと』(新書館)、『中世芸能を読む』(岩波書店)、『物語の舞台を歩く 能──大和の世界』(山川出版社)など
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