映画・映像 | |
アメリカン・アヴァンガルド・ムーヴィ | |
西村智弘・金子 遊[編] |
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マヤ・デレン、ペーター・クーベルカ、アンディ・ウォーホル、スタン・ヴァンダービーク、マイケル・スノウ、ロバート・スミッソン、ジェームス・ベニング、ジョナス・メカス───。 世界中からアメリカに集結した才能は、シュルレアリスムからミニマリズム、パフォーミング・アーツ、コンセプチュアル・アートなど、ジャンルの境界を越えて、視覚、身体、媒体の本質を追求し、映像表現のさらなる深化と拡張をもたらした。 戦前から現代に至るアメリカ映画/美術のオルタナティヴな系譜を探る。 【目次】 [1] T モダニズムの臨界点と、その先へ──アメリカ実験映画の史的考察=越後谷卓司 U 民族誌家としてのアーティスト──マヤ・デレンとヴードゥー信仰=金子 遊 V ペーター・クーベルカ PETER KUBELKA──伝説の映画作家=太田 曜 [2] W アンディ・ウォーホルの映画──ありのままの美学=西村智弘 X パフォーマンスとしてのエクスパンデッド・シネマ=ジュリアン・ロス Y マイケル・スノウ再考──スーパーインポーズの再帰性=阪本裕文 [3] Z 異鳴的うなり──ロバート・スミッソン『スパイラル・ジェッティ』=平倉 圭 [ 不在の人物とその表象──ジェームス・ベニング『ステンプル・パス』=吉田孝行 \ アメリカ/実験映画/現況=西川智也 ] 前衛を分かち合う場所──アンソロジー・フィルム・アーカイヴス=岡田秀則 「エッセンシャル・シネマ・レパートリー」全映画リスト 日本におけるアメリカ実験映画の受容──あとがきにかえて=西村智弘 あとがき=金子 遊 |
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【著者紹介】 [編者] 西村智弘(にしむら・ともひろ) 映像評論家、美術評論家。東京造形大学、東京工芸大学、 多摩美術大学非常勤講師。映像史、現代美術。 著書に『日本芸術写真史── 浮世絵からデジカメまで』(美学出版社、2008)、論文に「アニメーションの概念はいかにして変容したか──1960年代初頭のリミテッド・アニメーションから考える」(『多摩美術大学研究紀要』30号、2016)など。 金子 遊(かねこ・ゆう) 映像作家、批評家。慶應義塾大学環境情報学部非常勤講師。映像研究、民族誌学。 著書に『辺境のフォークロア』(河出書房新社、2015)、『異境の文学』(アーツアンドクラフツ、2016)、編著に『クリス・マルケル 遊動と闘争のシネアスト』(共編、森話社、2014)、『国境を超える現代ヨーロッパ映画250』(共編、河出書房新社、2015)など。 [執筆者](掲載順) 越後谷卓司(えちごや・たかし) 愛知県美術館主任学芸員。あいちトリエンナーレ2010、13、16映像プログラムキュレーター。 著書に『映画は世界を記録する──ドキュメンタリー再考』(共著、森話社、2006)、『フィルムメーカーズ 個人映画のつくり方』(共著、アーツアンドクラフツ、2011)、『クリス・マルケル 遊動と闘争のシネアスト』(共著、森話社、2014)など。 太田 曜(おおた・よう) 実験映画制作、研究。東京造形大学、尚美学園大学ほか非常勤講師。 代表作に『TEMPS TOPOLOGIQUE』(1981-1982)、『STADEL』(1985)、『L’Image de la Pucelle』(2012-13)『BLANK SPACE』(2016)など。論文に「造形の素材としての映画フィルム」(『東京造形大学研究報3』2002)、「映画が生成する空間と運動」(『東京造形大学雑誌』第10号、1999)など。 ジュリアン・ロス(Julian Ross) 映像研究者、映像キュレーター。英国ウェストミンスター大学博士研究員。ロッテルダム国際映画祭プログラマー。 Tate Modern, British Film Institute, Eye Film Institute, Anthology Film Archiveなどで日本の実験映画を中心に映画・パフォーマンスプログラムを紹介。論文に“Curating Problems for Expanded Cinema,” Preservation, Radicalism and the Avant-Garde Canon, Palgrave MacMillan, 2016、「映画における直接行動」『赤瀬川原平』(共著、河出書房新社、2014)など。 阪本裕文(さかもと・ひろふみ) 映像研究者。稚内北星学園大学准教授、NPO法人戦後映像芸術アーカイブ代表理事。映像研究。 著書に『メディアアートの世界──実験映像 1960-2007』(共著、国書刊行会、2008)、編著に『白昼夢──松本俊夫の世界』(共編、久万美術館、2012)、『松本俊夫著作集成』(森話社、2016-)、『記録映画(復刻版)』(共編、不二出版、2015-16)など。 平倉 圭(ひらくら・けい) 研究者、制作者。横浜国立大学大学院都市イノベーション研究院准教授。芸術理論。 著書に『ゴダール的方法』(インスクリプト、2010)、論文に「多重周期構造──セザンヌのクラスター・ストローク」(『ユリイカ』2012年4月号)など。 吉田孝行(よしだ・たかゆき) 映像作家、映像研究者。 ドキュメンタリーとヴィデオアートを横断する映像作品を制作、短編『ぽんぽこマウンテン』(2016)が世界各地の映画祭、ヴィデオアート祭で上映される。著書に『クリス・マルケル 遊動と闘争のシネアスト』(共著、森話社、2014)など。 西川智也(にしかわ・ともなり) 映像作家、映像キュレーター。ニューヨーク州立大学ビンガムトン校(ビンガムトン大学)映画学部助教授。アヴァンガルド、実験映画。 代表作に『Market Street』(2005)、『Tokyo - Ebisu』(2010)、『sound of a million insects, light of a thousand stars』(2013)など。キュレーターとしてドレスデン短編映画祭、サンフランシスコ近代美術館などで上映プログラムを紹介。 岡田秀則(おかだ・ひでのり) フィルム・アーキビスト、映画研究者。東京国立近代美術館フィルムセンター主 任研究員。映画史、映画アーカイビング。 著書に『映画という《物体X》 フィルム・アーカイブの眼で見た映画』(立東舎、2016)、『甦る相米慎二』(共著、インスクリプト、2011)、『岩波映画の1億フレーム』(共著、東京大学出版会、2012)、『クリス・マルケル 遊動と闘争のシネアスト』(共著、森話社、2014)など。 |