歴史・文化史・民俗学
熊野 海が紡ぐ近代史
熊野 海が紡ぐ近代史

稲生淳[著]
四六判/256頁
本体2200円(+税)
978-4-86405-087-6
C0020
2015.12

民俗学・歴史


ペリー来航62年前の1791年、紀伊大島にアメリカ船レディ・ワシントン号が寄港した。
それ以降、熊野は世界史の波をその水際でかぶり続けることになる。
イギリス船ノルマントン号とトルコ軍艦エルトゥールル号の沈没、洋式灯台の建設、海外への出稼ぎや移民など、隠国(こもりく)の熊野が開かれていく過程を、世界史の視点からたどる。

【目次】

はじめに

第一章 アメリカ船紀伊大島寄港の背景
第二章 外国人が見た幕末・明治の串本と大島
第三章 樫野埼灯台と潮岬灯台を建設したブラントン
第四章 熊野灘で起きたイギリス船の遭難
第五章 熊野漁民の遭難
第六章 エルトゥールル号遭難の歴史的背景
第七章 イギリス人灯台技師と真珠貝ダイバー
第八章 木曜島・アラフラ海への採貝出稼ぎ
第九章 コーンウォールと熊野

参考文献
あとがき

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【編者紹介】
稲生淳(いなぶ・じゅん)
1955年、和歌山県串本町生まれ。
甲南大学経済学部卒業、兵庫教育大学大学院学校教育研究科教科領域専攻社会系コース修了。
和歌山県内の小・中・高等学校、及び県外交流で広島県の高等学校に勤務。和歌山県立古座高等学校校長、和歌山県教育センター学びの丘所長、和歌山県立和歌山商業高等学校校長などを務め、2015年3月定年退職。
共著に『熊野TODAY』(疋田眞臣編集代表、はる書房、1998年)、『海の熊野』(谷川健一・三石学編、森話社、2011年)など。