芸能・演劇
商業演劇の光芒
商業演劇の光芒

近代日本演劇の記憶と文化 2

神山彰[編]
A5判/376頁
本体4600円(+税)
ISBN978-4-86405-072-2
C1374
2014-12

近代日本演劇


黄金時代の栄光
新派、新国劇をはじめ、東宝系演劇や松竹新喜劇などの多彩な「商業演劇」は、近代演劇史のうえでなぜ語られることが少なかったのだろうか。
明治末期から戦後まで、多くの人々の記憶に鮮明に残る黄金時代の輝きをよみがえらせる。いまはなき「大劇場」の面影とともに──。

【目次】

[T 総論]
 1 「商業演劇」の光芒=神山彰

[U「商業演劇」への道程]
 2 帝劇の時代──〈ヴァラエティ・シアター〉としての大正期帝国劇場=星野高
 3 新派=近代心性のアルケオロジー=みなもとごろう

[V「国民演劇」の時代]
 4 「新国劇」という複合体=神山彰
 5 東宝国民劇の時代=中野正昭
 6 「中間演劇」への道筋──極端な俳優・井上正夫の軌跡=横田洋

[W「商業演劇」の黄金時代]
 7 松竹新喜劇とはどんな演劇だったのか=日比野啓
 8 東宝歌舞伎と芸術座=水落潔
 9 [インタビュー]戦後の東宝系喜劇=小林のり一/[聴き手]神山彰・日比野啓

[X理想と夢の行方]
 10 歌手芝居の命運──最後の「国民演劇」=神山彰
 11 「近代化遺産」としての「大劇場」=神山彰
 
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【編者紹介】
神山彰(かみやま あきら)
1950年生まれ 明治大学文学部教授 専攻=演劇学・近代日本演劇
〈著書〉『近代演劇の来歴──歌舞伎の「一身二生」』(森話社)、『近代演劇の水脈──歌舞伎と新劇の間』(森話社)
〈共編著〉『河竹黙阿弥集』(新日本古典文学大系 明治編 第8巻、岩波書店)、『忘れられた演劇』(森話社)
〈共著〉『歌舞伎の空間』(歌舞伎文楽講座 第6巻、岩波書店)、『三島由紀夫の表現』(三島由紀夫論集U、勉誠出版)、『近代文学の起源』(日本文学研究論文集成24、若草書房)、『時代劇伝説──チャンバラ映画の輝き』(日本映画史叢書4、森話社)ほか