日本文学[古代]
王朝の恋と別れ  言葉と物の情愛表現
王朝の恋と別れ

倉田実[著]
四六判/320頁
本体3200円(+税)
ISBN978-4-86405-070-8
C1095
2014.11

日本文学[古代]


平安貴族たちの求婚・結婚・離婚の具体的な段取りや約束事とはどのようなものだったのか。物語や日記文学、和歌文学から、その男女関係・婚姻関係の生活誌的な様相と、言葉と物のやりとりが織りなす情感表現を明らかにする。

【目次】
T 平安貴族の求婚事情
第1章 懸想文の「言ひ初め」
第2章 求婚相手宅での「居初め」
第3章 契りを交わす「見初め」

U 男と女の情愛表現
第4章 男と女の後朝の儀式
第5章 男の持ち物・忘れ物
第6章 男と女が見入る鏡の影
第7章 移動する女の持ち物「櫛の箱」

V 平安貴族の離婚告知
第8章 『落窪物語』の離婚事情
第9章 女が男に物を返す時
第10章 衣を残して去る女

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【編者紹介】
倉田 実(くらた みのる)
大妻女子大学文学部教授。専攻=平安朝文学
著書に『紫の上造型論』(新典社、1988年)、『「わが身をたどる表現」論』(武蔵野書院、1995年)、『狭衣の恋』(翰林書房、1999年)、『王朝摂関期の養女たち』(翰林書房、2004年、紫式部学術賞受賞)、『蜻蛉日記の養女迎え』(新典社、2006年)など。
編著に『王朝文学と建築・庭園』(平安文学と隣接諸学1、竹林舎、2007年)、『現代文化と源氏物語』(講座源氏物語研究第九巻、おうふう、2007年)、『王朝人の婚姻と信仰』(森話社、2010年)など。
共編著に『源氏物語の鑑賞と基礎知識 空蝉』(至文堂、2001年)、『王朝文学と交通』(平安文学と隣接諸学6、竹林舎、2009年)、『王朝文学文化歴史大事典』(笠間書院、2011年)、『王朝びとの生活誌』(森話社、2013年)など。