芸能・演劇
忘れられた演劇
忘れられた演劇

近代日本演劇の記憶と文化 1

神山彰[編]
A5判/352頁
本体4500円(+税)
ISBN978-4-86405-062-3
C1374
2014-05

近代日本演劇


逝きし世の演劇
明治期からモダニズムの時代を経て戦後の女剣劇まで、小芝居、女芝居、節劇、剣劇、 宗教劇、連鎖劇など、これまであまり論じられなかったさまざまな演劇領域と役者をたどる。
多くの観客を潤わせ、生涯の思い出にとどめられながら、今日では忘れ去られた演劇の記憶とは──。

【目次】

[T 総論]
 1 近代演劇の「記憶遺産」──「今はなき過ぎ去りしもの」=神山彰

[U 逝きし世の演劇]
 2 猛優の時代──小芝居と大衆娯楽=佐藤かつら
 3 女役者と小芝居の行く末──神田劇場時代の中村歌扇=土田牧子
 4 琵琶劇とその周辺=澤井万七美
 5 宗教演劇の時代──「民衆演劇」の一側面=神山彰

[V モダニズムの躍動感]
 6 天勝というスペクタクル=川添裕
 7 踊る芸妓たち──ダンス・カンパニー「河合ダンス」=芝田江梨
 8 連鎖劇とその変容──興行資料にみる大正期の映画と演劇の関係=横田洋
 9 節劇・剣劇・女剣劇──モダニズムの流れにみる=神山彰

[W 回想の演劇]
 10 上方歌舞伎の追憶=山田庄一
 11 演劇は忘れられる運命にある──戦後の演劇と劇場の変遷=藤井康生

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【編者紹介】
神山彰(かみやま あきら)
1950年生まれ 明治大学文学部教授 専攻=演劇学・近代日本演劇
〈著書〉『近代演劇の来歴──歌舞伎の「一身二生」』(森話社)、『近代演劇の水脈──歌舞伎と新劇の間』(森話社)
〈共編著〉『河竹黙阿弥集』(新日本古典文学大系 明治編 第8巻、岩波書店)
〈共著〉『歌舞伎の空間』(歌舞伎文楽講座 第6巻、岩波書店)、『三島由紀夫の表現』(三島由紀夫論集U、勉誠出版)、『近代文学の起源』(日本文学研究論文集成24、若草書房)、『時代劇伝説──チャンバラ映画の輝き』(日本映画史叢書4、森話社)ほか