映画・映像 | |
恐怖の君臨──疫病・テロ・畸形のアメリカ映画 | |
西山智則[著] |
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テロや感染の恐怖、侵略行為の隠蔽、9.11によるトラウマなど、アメリカの抱える問題は、ときに殺人鬼として、ときにエイリアンとして、ときにゾンビとして、スクリーンのなかで何度も甦る。 神話のない国がつくりだした映画という神話を読み解き、アメリカが恐怖する、その深淵をのぞきこむ。 【目次】 序章 恐怖の二一世紀……ポー・映像の詩学・テロリズム ◎──疫病 第一章 S/Mars Attacks……疫病感染の政治学T 第二章 エイズ感染の物語に感染しないために……疫病感染の政治学U 第三章 フィルムの帝国と物語の暴力……ゾンビ・家・他者恐怖 ◎──テロ 第四章 エドガー・アラン・ポーのエイプたち 「モルグ街の殺人」・『キング・コング』・視線の帝国主義 第五章 殺人鬼の帝国……ハリウッド的想像力の罪と罰 第六章 トラウマの政治学……いかに体験をもの「語/騙る」のか ◎──畸形 第七章 Mのゆくえ……マイケル・ジャクソンと身体のユートピア 第八章 奴隷とご主人様の詩学……サド・マゾ的想像力のゆくえ 第九章 異星人/異性人たちの戦場……SF・身体・フェミニズム あとがき 初出一覧 索引 |
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【著者紹介】 西山智則(にしやま・とものり) 埼玉学園大学人間学部准教授。 エドガー・アラン・ポーを中心とするアメリカ小説、映画論。 関西学院大学文学部英文科大学院博士課程単位取得満期退学。 「戦慄の絆──『ウィリアム・ウィルソン』・シャム双生児・(コン)テクスト」(『共和国の振り子──アメリカ文学のダイナミズム』英宝社、2003年)、 「食べることの詩学──映画におけるカニバリズムと拒食症」(『埼玉学園大学紀要人間学部篇』第13号、2013年)、 『パンデミック〈病〉の文化史』(仮題、共著、人間と歴史社、2014年刊予定) など |