演劇 | |
安部公房 メディアの越境者 | |
メディアとパフォーマンスの20世紀 2 | |
鳥羽耕史[編] |
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メディア革命の時代を生きる。 安部公房は、小説や戯曲だけでなく、映画、ラジオ、テレビ、写真など、同時代に発展した多様なメディアと積極的に関わり、ジャンルを自在に越境しながら、自らのモチーフを表現しつづけた。 文字・映像・音声・身体表現を巧みに駆使した安部の実験的な活動をさぐる。 《T総論》 メディアの越境者としての安部公房=鳥羽耕史 〈社会理論〉としての安部公房=リチャード・カリチマン 《U 戯曲・スペクタクル・パフォーマンス》 幽霊と珍獣のスペクタクル=日高昭二 死者との同化からマルクス的幽霊へ=木村陽子 安部演劇の可能性と限界=高橋信良 『未必の故意』序説=マーガレット・キー 俳優座から安部公房スタジオへ=井川比佐志インタビュー アヴァンギャルディストの顔=佐藤正文 《V 映像と他ジャンルへの越境》 〈砂〉の闘争、〈砂〉の記録=森山直人 電子メディア時代における異化=永野宏志 ラジオドラマ『耳』『棒になった男』『赤い繭』=守安敏久 実在と非実在の間の空間における探求=コーチ・ジャンルーカ メディア実験と他者の声=鳥羽耕史 安部公房と日本万国博覧会=友田義行 《エッセイ・劇評》 「快速船」の演出について=倉橋健 共同幻想を裁く眼=大島勉 安部公房年表=友田義行 |
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【編者紹介】 鳥羽耕史(とば こうじ) 早稲田大学文学学術院教授/日本近代文学、戦後文化運動 『運動体・安部公房』(一葉社、2007年)、『1950年代──「記録」の時代』(河出書房新社、2010年)など |