風間誠史[著]
四六判/280頁
本体3200円(+税)
ISBN978-4-86405-027-2
C1095
2011.07
日本文学[近世]
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「物語」と戦う〈物語〉 「物語」に抗う〈物語〉
「もののあはれ」の共同幻想や、『雨月物語』の対幻想という「物語」空間を拒否し、そこから限りなく遠ざかりつつ、なおそのことによって「物語=寓ごと」を示そうとする『春雨物語』の戦い、あるいは抗いを〈読む〉。
【目次】
序説 『春雨物語』を読むとはどういうことか
序章 『春雨物語』を読む前に
第一章 『春雨物語』とは何か
第二章 「血かたびら」とは何か
第三章 『春雨物語』十編の流れ
本説 『春雨物語』という思想
序章 『春雨物語』論のために −私的研究史と仮説、もしくは妄想−
第一章 「死首の咲顔」試論
第二章 「捨石丸」試論
断章1 「口碑」という視座 −森山重雄への批判−
断章2 「目ひとつの神」「宮木が塚」「歌のほまれ」
第三章 「樊 」試論
補章1 「異本アナキズム」とは何か
補章2 書評 木越治著『秋成論』
補章3 書評 山下久夫著『秋成の「古代」』
補章4 展望したら、迷路に入った。
余説 『春雨物語』以前
序章 「上田秋成」の「小説」
第一章 近世小説の「表現」−秋成の浮世草子と『雨月物語』−
第二章 近世中期小説の上昇過程 −都賀庭鐘から秋成へ−
第三章 本当は恐ろしい?『雨月物語』
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【著者紹介】
風間誠史(かざま せいし)
1958年生まれ。東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程修了。現在、相模女子大学学芸学部教授。
主要編著:『建部綾足全集』(共編、国書刊行会)、『近世和文の世界』(森話社)など
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