間宮厚司[著]
四六判/192頁
本体1900円(+税)
ISBN978-4-86405-021-0
C1092
2011.04
日本語学・日本文学
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ひらがなもカタカナもない時代、古代の人々が創意工夫し、漢字で書きとめた万葉歌。通説によらない新解釈で、未だ定訓のない「難訓歌」や表現の似た「類歌」を読みとき、万葉の歌ことばの魅力にせまる。
【目次】
[T 『万葉集』の基礎知識]
[U 万葉異説──訓読の再検討と類歌の表現比較]
第1話 家持の万葉秀歌を読み直す
第2話 難訓歌「邑礼左変」に挑む
第2話補遺 類歌「思はぬを思ふと言はば」
第3話導入 新聞に取り上げられた万葉歌
第3話 人麻呂の屈指の名歌「乱友」再考
第4話 類歌「宿り悲しみ」と「廬り悲しみ」
第5話 類歌「忘れかねつる」と「忘らえぬかも」
第6話 類歌「潤和川辺の」と「潤八川辺の」
第7話 類歌「恋しけば」と「恋しくは」
第8話 類歌「鳴く鳥の」と「居る雲の」
第9話 類歌「ほととぎす」と「うぐひすの」
第10話 異伝歌「生跡毛無」と「生刀毛無」
第11話 「莫囂円隣之大相七兄爪謁気」の読み方
第12話 「強佐留」の読み方
第13話 「鳥翔成」の読み方
第14話 「已具耳矣自得見監乍共」の読み方
第15話 「面智男雲」の読み方
第16話 「風尓乱而」の読み方
第17話 「心異」の読み方
第18話 「居明而」の読み方
第19話 「入潮為」の読み方
[V 資料篇──難訓歌と類歌・異伝歌等]
資料1 難訓歌(本書で論じなかった短歌)一覧
資料2 類歌・異伝歌等(本書で論じなかった短歌)一覧
資料3 特に注目したい類歌
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【著者紹介】
間宮厚司(まみや・あつし)
1960年生まれ。学習院大学文学部卒業。同大学院人文科学研究科博士後期課程中退。文学博士。鶴見大学文学部専任講師を経て、現在、法政大学文学部教授。日本古典語学専攻。
単著に『万葉難訓歌の研究』(法政大学出版局、2001年)、 『万葉集の歌を推理する』(文春新書、2003年)、 『おもろさうしの言語』(笠間書院、2005年)、『沖縄古語の深層』(森話社、2008年)、編著に『高村光太郎新出書簡 大正期 田村松魚宛』(笠間書院、
2006年)などがある。
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