歴史・文化史・民俗学
板垣鷹穂 クラシックとモダン
板垣鷹穂

五十殿利治[編]
A5判/376頁
本体5500円(+税)
ISBN978-4-86405-017-3
C1071
2010.11

日本近代美術史


戦前から戦後にかけて、美術史家・美学者として教壇に立ちながら、建築・映画・演劇・写真などの芸術諸ジャンルで多彩な評論と実践を展開した板垣鷹穂。
古典的な世界に精通するとともに、新たな芸術を追究するモダニストの顔をもった板垣の全体像に迫る。

【目次】
[第T部 評論家・板垣鷹穂]
機械文明と映画教育=岩本憲児
板垣鷹穂の写真展月評・『アサヒカメラ』一九三三年〜四二年──モダニズムとアマチュア写真=五十殿利治
レヴュー時代の静観者──板垣鷹穂とレヴュー=中野正昭

[第U部 プランナー・板垣鷹穂]
批評の造形──「整本家」としての板垣鷹穂=川畑直道
板垣鷹穂と堀野正雄の共同実験=鬼頭早季子
板垣鷹穂と都市美協会=白政晶子

[第V部 美術史家・板垣鷹穂]
板垣鷹穂・「新しき芸術」以後の合理主義=河田明久
モダニズム建築とナチス建築への視線──板垣鷹穂の戦前・戦中の西洋近代建築評論=安松みゆき
憧憬の建築──板垣鷹穂の「船」=鈴木貴宇
人格主義の美術史──児島喜久雄、板垣鷹穂と大正教養派=佐藤香里
表現的空間の渉猟者──長谷川堯が語る氏の表情=長谷川堯/聞き手=鈴木貴宇

[第W部 板垣鷹穂の私的圏域]
直子と鷹穂──戦前・戦時下・占領期の連続と断絶=川崎賢子
父の手紙/父としての板垣鷹穂=竹内禮子/板垣哲子
板垣鷹穂の日記=安松みゆき

[資料]
板垣鷹穂年譜=安松みゆき
板垣鷹穂文献目録=安松みゆき/白政晶子


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【編者紹介】
五十殿利治(おむか としはる)
筑波大学大学院人間総合科学研究科教授。専攻=美術史。
『大正期新興美術運動の研究』(スカイドア、1995年)、『観衆の成立──美術展・美術雑誌・美術史』(東京大学出版局、2008年)