映画・映像
映画のなかの古典芸能
映画のなかの古典芸能

日本映画史叢書13

神山彰・児玉竜一[編]
四六判/312頁
本体3100円(+税)
ISBN978-4-86405-014-2
C1374
2010-09

映画・映像[日本映画史]


古典芸能の世界は日本映画にとってまさに母胎であった。異なるジャンルの間で、題材や音楽、美術、俳優などが行き交いながら、どのように再解釈され、再生したのか。

【目次】
[総論]映画のなかの古典芸能=神山彰
[T 神話から中世まで]
「宗教映画」というジャンル=神山彰
『源氏物語』と映画・演劇──王朝の世界=藤田洋
黒澤明『虎の尾を踏む男達』と能『安宅』=羽田昶

[U 語り物の系譜]
人形浄瑠璃と映画──語り物の映像化=児玉竜一
〈仇討もの〉と〈御家もの〉の時代性と物語性=藤井康生
「チャンバラ節」考──映画音楽と純邦楽=上村以和於
忘却された音──浪曲映画の歴史とその意義=笹川慶子

[V 恐怖と因果と]
怪談映画の系譜──歌舞伎の「世界」からの視角=犬丸治
八犬伝映画と古典の再生──勧善懲悪のゆくえ=横山泰子
黙阿弥ものとその周辺=佐藤俊一郎

[W 笑いの源泉]
喜劇の水脈=小林順一
映画のなかの寄席芸人=濱口幸一


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【編者紹介】
神山彰(かみやま あきら)
明治大学文学部教授/近代日本演劇
『近代演劇の来歴──歌舞伎の「一身二生」』(森話社、2006年)、『近代演劇の水脈──歌舞伎と新劇の間』(森話社、2009年)

児玉竜一(こだま りゅういち)
早稲田大学文学部教授/歌舞伎研究と批評
「歌舞伎演技の伝承──「一條大蔵譚」を例として」(『国文学解釈と鑑賞』2009年3月号)、「三代目中村歌右衛門と竹沢左衛門──竹本三味線方の活動について」(『楽劇学』16、2009年3月)